ネットワーク屋さんの一人講義

JUNOS/Cisco/NW Operation/仮想化いろいろ/Server/資格とか/etc...

目指せJNCIA-JUNOS 003

No. 003 設問

static routeについて述べた文として、正しいものを1つ選択しなさい。

  1. static routeは特別な設定なしで直接接続されていないアドレスをnext hopとして利用できる。
  2. static routeはnext hopをdynamic routing protocolで学習することでのみ、直接接続されていないアドレスをnext hopとして利用できる。
  3. static routeはresolve設定を追加することで、直接接続されていないアドレスをnext hopとして利用できる。
  4. static routeは直接接続されていないアドレスをnext hopとして利用することはできない。

JNCIA-JUNOSっぽい問題を考えることで、JUNOSを学ぼう企画の第3問目。
問題の質と解答については保証できません。。。

No. 003 解説

要するにrecursive lookupの問題。日本語にするなら再帰ルックアップ。

static routeの基本はnext hopにdirect経路を指定する。
direct経路とは自分のインタフェースに設定したネットワークアドレスのこと。
つまりとある経路(例えば192.168.1.0/24)のnext hopを192.168.100.2にする場合
192.168.100.1/30がどこかのインタフェースに設定されていないとおかしい。(subnetは/30でなくてもいいけど)
そうした場合、192.168.1.0/24宛のpacketはそのネットワークアドレスが設定されたインタフェースから
ぶん投げれば届くはず、と。

ここでnext hopにdirect経路を指定しない場合どうなるか。
どのインタフェースからpacketをぶん投げていいかわからないからルータは困る。
192.168.1.0/24のnext hopを192.168.10.2に設定しているのに、どのインタフェースにも192.168.10.0/30が
設定されていないような場合。

この場合に例えば192.168.10.2のnext hopがrouting tableにのっていれば何とかなる
そのnext hopに192.168.1.0/24宛のpacketもぶん投げればいいのだから。
これがrecursive lookup。要はもう1回routing tableを見て、なんとかできないのかルータが考えること。

1はcisco野郎は○と答えそうだけど、JUNOSは×。
JUNOSは勝手にstatic routeでrecursive lookupしたりしない。

2は別にdynamic routing protocol(RIPとかOSPFとか)じゃなくても大丈夫。
別のstatic routeがあればOK。

3は正しい。
JUNOSはstatic routeでrecursive lookupする場合、resolveオプションが必要。

4はそんなことはない。

つまり、下記な感じの設定にしてあげればOK
192.168.1.0/24のnext hopはdirect経路にないけど、resolveオプションつけてるかつstatic経路が別であるので
192.168.1.0/24はge-0/0/0からぶん投げればいい、とルータは思う。

user@junos-kun# set routing-options static route 192.168.1.0/24 next-hop 192.168.10.2 resolve
user@junos-kun# set routing-options static route 192.168.10.0/24 next-hop 192.168.100.2
 
user@junos-kun# set interface ge-0/0/0 unit 0 family inet address 192.168.100.1/30

No. 003 解答

3. static routeはresolve設定を追加することで、直接接続されていないアドレスをnext hopとして利用できる。